検証10g新機能 その3
<検証10g新機能 その3 ~Data Pump Export(Import)ユーティリティ編~>
ペンネーム:ちょびひげ
前回まで10gの新機能であるshrinkコマンドを見てきました。同一のデータベ
ースでの領域の再構築が柔軟に行なえ、とても有効な機能です。
今回からは、あるデータベースから別のデータベースへのデータの移行やバ
ックアップ処理を行なう際に使用するExport/Import ユーティリティに関し
て検証して行きます。
10gから高速なデータのロード・アンロードを行なうData Pump Export(Import)
ユーティリティが提供されています。
これまで、Export(Import)処理の遅さに頭を悩まされたきた方はおおっ!と
いった感じですが、あまりExport(Import)処理を行なわない方はあまりピン
とこないかもしれません。
そんな方も、いずれデータのアンロードの使い時が来た場合はとっても使え
る機能なのでぜひお付き合い頂ければと思います。
機能の名前にExport(Import)といった名前はついていますが、この機能を使
用するコマンドはこれまでのexp(imp) とは別のコマンドです。
10gからexpdp(impdp)コマンドが存在します。
注意する点はexpコマンドで作成したデータをimpdpコマンドでデータベース
にロードすることは出来ません。また、その逆(expdpコマンドで作成したフ
ァイルをimpコマンドで使用)も出来ません。
以下にData Pump Export(Import)の特徴を挙げます。
■これまでのexport(import)と比較して非常に高速である
■異なるOSの間での表領域転送(Transportable Tablespace)が可能
と、この他にも色々ありますが、その辺はマニュアルにも書いてありますの
で省略します。次回から新機能により、どの程度のパフォーマンスの向上を
どのように実現しているのか詳細に見ていきたいと思います。
検証は、三度の飯よりData Pumpが好き!なベロが行なっています。
こうご期待!
少し短いですが、Data Pump Exportのヘルプを見て次回に繋げたいと思います。
これだけでも結構使えそうな気がしませんか?
$ expdp help=y キーワード 説明 (デフォルト) ------------------------------------------------------------------------------ ATTACH 既存のジョブに連結します。例: ATTACH [=job name] CONTENT アンロードするデータを指定します。有効なキーワード: (ALL)、DATA_ONLYおよびMETADATA_ONLY DIRECTORY ダンプ・ファイルとログ・ファイルに使用するディレクトリ・オブジェクト。 DUMPFILE 宛先ダンプ・ファイル(expdat.dmp)のリスト。 例: DUMPFILE=scott1.dmp, scott2.dmp, dmpdir:scott3.dmp ESTIMATE 推定ジョブ時間を算出します。有効なキーワード: (BLOCKS)とSTATISTICS。 ESTIMATE_ONLY エクスポートを実行せずに推定ジョブ時間を算出します。 EXCLUDE 特定のオブジェクト・タイプを除外します。例: EXCLUDE=TABLE:EMP FILESIZE 各ダンプ・ファイルのサイズをバイト単位で指定します。 FLASHBACK_SCN セッションのスナップショットを戻すために使用するSCN。 FLASHBACK_TIME 指定の時間に最も近いSCNの取得に使用した時間。 FULL データベース全体をエクスポートします(N)。 HELP ヘルプ・メッセージを表示します(N)。 INCLUDE 特定のオブジェクト・タイプを含めます。例: INCLUDE=TABLE_DATA JOB_NAME 作成するエクスポート・ジョブの名前。 LOGFILE ログ・ファイル名(export.log)。 NETWORK_LINK ソース・システムにリンクするリモート・データベースの名前。 NOLOGFILE ログ・ファイルを出力しません(N)。 PARALLEL 現行のジョブのアクティブ・ワーカー数を変更します。 PARFILE パラメータ・ファイルを指定します。 QUERY 表のサブセットをエクスポートするために使用する条件句。 SCHEMAS エクスポートするスキーマのリスト(login schema)。 STATUS ジョブ・ステータスの監視頻度/秒。 デフォルト(0)の場合は、使用可能なときに新規ステータスが表示されます。 TABLES エクスポートする表(1つのスキーマのみ)のリストを識別します。 TABLESPACES エクスポートする表領域のリストを識別します。 TRANSPORT_FULL_CHECK すべての表の記憶域セグメントを検証します(N)。 TRANSPORT_TABLESPACES メタデータのアンロード元表領域のリスト。 VERSION エクスポートするオブジェクトのバージョン。有効なキーワード: (COMPATIBLE)、LATESTまたは有効なデータベース・バージョン
次のコマンドは対話型モードの場合に有効です。
注意: 略語を使用できます
コマンド 説明 ------------------------------------------------------------------------------ ADD_FILE ダンプ・ファイルをダンプ・ファイル・セットに追加します。 ADD_FILE=dumpfile-name CONTINUE_CLIENT ロギング・モードに戻ります。アイドル状態の場合、ジョブは再起動されます。 EXIT_CLIENT ジョブを実行したまま、クライアント・セッションを終了します。 HELP 対話型コマンドを簡単に説明します。 KILL_JOB ジョブを連結解除して削除します。 PARALLEL 現行のジョブのアクティブ・ワーカー数を変更します。 PARALLEL=。 START_JOB 現行のジョブを開始/再開します。 STATUS ジョブ・ステータスの監視頻度/秒。 デフォルト(0)の場合は、使用可能なときに新規ステータスが表示されます。 STATUS=[interval] STOP_JOB ジョブの実行を順番に停止し、クライアントを終了します。 STOP_JOB=IMMEDIATEは、Data Pumpジョブの即時シャットダウンを 実行しまします。
以上、梅雨空の茅ヶ崎にて